【日記からサルベージ】  
* * 兄と妹シリーズ * *




[最初はセーラー服着せたいだけだった]

ヒルがセーラー服って考えると、やっぱり高校の制服があれなので中学時代を
想像します。思いきって、鈴音のポジションにヒル魔持って来たらどうだろう。
どうだろうって、言ってみたらちょっと萌えちゃった。

武蔵がお兄ちゃん。
ヒル魔は3才下の妹。



ええと。
小さい頃からお兄ちゃんの後ばっかりついて歩くヒル魔。
年上の男の子達ばっかりが楽しくアメフトする中に強引に仲間入り。
自分だって出来る、でも走って逃げてもすぐに追い付かれてしまうし
ラインなんてとても無理。
キックはお兄ちゃんが得意。ヒル魔の自慢のお兄ちゃん。
転んだらすぐに助けに来てくれるお兄ちゃん。

なんとかみそっかす扱いされながらも一緒に遊んでいるうちに
自分より年下の男の子達も仲間になっていた。

皆でアメフトだ!と、空き地まで走ったある日の夕暮れ。
先頭の子が持つボールめがけて、皆が追い掛ける。
追い抜かれた子がボールを持って走る。走る。空き地は坂を上がり切った先にある。
近道だ!と脇道を駆け上がって、先頭の男の子を待ち伏せするヒル魔。
そうして。自分より小さな男の子が一番で上がってくるのを見てにやりと笑って。
ボールに手を伸ばして。

掴んだ、と思った瞬間に。ボールが強く、引き戻された。


掴んだはずの指がずるりと滑って、足がもつれて、坂道を転がり落ちる。
転がる視界に、走って行く男の子たちが見えて。
自分より歳下のはずの子達も追い抜いていって。

誰に言われるでもなく、悟ってしまう。
自分は、彼等とは違う。

頑張っても、多分、どうしようもないところで負けてしまう。


とても幼いのに、聡明だと言われていたヒル魔はそれを感じ取ってしまう。

男の子と女の子の差。
多分、きっと、縮まらない差。

ころころと坂道を転がる体重の軽いヒル魔は、ぽかんと目を見開いて。
自分の身に起きた事がよくわからないという顔で、頭で、それを理解する。
慌てて列から離れて自分を助けに来てくれた武蔵は優しい。
怪我はないか、大丈夫かと声をかけてくれる。
それが、哀しい。

いつもならわあ、と声を上げて泣くのに。
じんわりと、涙をにじませる妹に武蔵はびっくりする。
どうした、どうしたとおろおろするけれど原因はわからない。
大事な妹なんだ。泣かせたく無いのだ。
なのに、自分はいつも不器用でうまく笑わせてあげることが出来ない。



赤いジャンパースカート。ポケットは一つ。アップリケはひまわり。
大股開きで坂をころころするヒル魔の白いかぼちゃパンツ。

こいつらが制服を着るまではまだまだ時間がかかりそうだ。


2005年10月26日(水) PM11:04


[なんとか成長させてみよう]

小学校を卒業するにつれて。二人の関係は少しずつ変わって来ます。
出来の悪い兄と賢すぎる妹。

運動能力は男の子に勝てないけれd、それを補う技術と知略。
小学生から始められるフットタッチのチームはそれ程ないから
目立つ二人はすぐに有名になりますよ。

キックの武蔵と悪魔のヒル魔。

ゲームに直接かかわりはしないけれど、ぼー、っとしていて根回しも下手で
あんまり人付き合いい頭を使わない武蔵の代わりにヒル魔が影で大暗躍。
入部(中学)してすぐにレギュラーを勝ち取る理由は、実力半分暗躍半分。
もちろん武蔵はそんな事知らないけれど。
周りの目がなんか変だなと思う時は、ある。




小さな頃、からいつも二人で過ごしていた。留守がちな親の代わりに面倒を見てきた。
その多くの時間をアメフトの話題で埋めてきた。一緒にビデオを見たり。観戦しに行ったり。
俺は女で、だからアメフトはできねえんだよと呟く背中があんまりにも小さかったので。
クリスマスボウルに俺が連れていてやる、と約束したのに頭の悪さが災いして、
入った高校にアメフト部はなかった。

栗田と一緒に途方にくれながら。ヒル魔の暗躍のおかげで上手く部員は集まるけれど。


あいつまた、何かしたのかな………。



ふがいない自分と、うまくいかない現実とここのところもやもやるするキモチで
なんとなく後ろめたくて目が合わせられない。

一緒にお風呂に入ったりしていたのも、もう何年も前の事。

ずっと一緒にいたはずなのに、いつのまにあいつあんなに大きくなったんだろう。
兄としての目線からじゃなくても、可愛くなった。綺麗になった。

たまに、メンバーが武蔵の家に集まる時。彼等の興味はヒル魔に移る。

「お前の妹、可愛いよナ!」
「あんな子と一つ屋根の下かよ?」
「何て呼ばれてんだよ、お兄ちゃんか?」
「お茶、持ってきてくれねえかな」
「俺!俺の事、紹介してくれよ!!」

最近ヒル魔を見ているととてももやもやする。
薄着が気になる。夜遅い時も気になる。一緒の居間にいても、携帯がなると
そっと部屋を出て行く時の着信の相手が気になる。
放課後の練習はたいてい、こっちに顔を出すけれど、来ない時はどこで何をしてるんだろう。

距離は近いのに、聞きたい事は山盛り。
一緒に暮らしていると言うのに、むしろヒル魔はとても遠い。


もう、兄ばなれするべきなのかな……。

思春期まっただなかの兄弟はなかなか複雑だ。

2005年10月26日(水) AM5:21



[思春期の兄弟ってさあ」

出来の悪い兄を持つ妹の悩み。
そんな兄に心底惚れ込んでしまっている妹ののろけ。

を、毎日聞かされる女子高の仲間連中。

こまめに携帯で監視して、チェックして、試合のたびに足りないメンバーが
集まるように。部費が足りなくてもなんとかなるように。部室が狭かったら広くなるように。
相手のチームを調べて、作戦を錬ってそれを兄とゆかいな仲間達に叩き込んで。

生活の中心は全部バカ兄。

クリスマスボウルに一緒に行きたいから、ただ待っているのは性に合わないから。
影ながらの努力は惜しまないつもりだったのに。


最近、泥門はとてもうまく行っている。
マネージャーはとても凄腕。メンバーは、もうヒル魔が集めなくても良い。
練習にを見に行っても、出来る事は限られている。


応援、だけしか出来ない自分の無力さを痛感してしまう。



泥門の試合。
いつもベンチの脇で応援していた。てめえら、走れとかタイムアウトとか
叫ぶ中で本当に大声で応援したい名前はなかなか咽に上がらない。
恥ずかしくて、口に出せない。

試合中のバカ兄は、とても真剣でこっちのことなんておかまいなしで、
そんな所にさえもかっこいいと思ってしまう自分は、このところちょっと変だ。

ベンチ脇で応援する気になれなくて、一般の観客席から。
思いきり大声で武蔵の名前を呼んだら、少しこっちを振り向いた。
まさか。だって、気がつく訳が無いと思うのに試合が終わったらバカ兄は
まっすぐこっちに走ってきた。

ばかじゃねえの。
試合に集中しろっていうんだ。

家の事情でしばらくアメフトが出来ない時。
いつのまにかとても広くなった背中。声をかけられないその後ろ姿。
長男という重責。自分が出来る事なんて本当に限られていて情けなかったあの頃。

可愛がられている自覚。
でも、妹だからという現実の前に最近へこむようになったのはどうして?

仕事の手伝いに汗を流す兄。差し入れしたレモンの酢漬けを本当は砂糖で
漬けるんだぞと言いもせずに、平気だと言って食べてくれた笑顔。

ばあか。

どれだけ、自分を甘やかせば気がすむんだ。


ばあああか。


言いたいけれど、中々言えない。誰かに話をする時にはいつもけなしてしまうのに
他人にけなされるととても腹が立つ。
実習で作ったクッキーも、当たり前の顔をして受け取ってほとんど一口で食べてしまった。
もっと、味わいやがれってんだ。

上手い上手いと誉めてくれたから、また家で作ってみたけれど。
一人で作ると勝手が違う。真っ黒になった消し炭は誰にも言えずにゴミ箱に捨ててしまった。

残骸を見て、なんだ今度は誰にあげたんだと拗ねるような口調に
こいつは本当にわかっちゃいないんだなと呆れるやらホッとするやら。



クラスで盛り上がったバレンタイン。
つき合いと、照れ隠しと、建て前と、いろんなもんがごちゃまぜになって
一番安いギリチョコだけを買ってはみたものの中々渡せなくて。
だけど、バカ兄が誰からもらって来たのかだけはとても気になるから
当日は鞄を何度もチェック。チョコをみつけるごとに、こっそり捨てていた。


クリスマスボウルには俺が連れて行ってやる。

あの約束。
覚えているだろうか。

お前は一生俺の奴隷だ!

子供の頃の些細な約束。覚えているだろうか。覚えている、わけがない。
だって武蔵はとてもバカだから。
覚えているわけがない。

おにいちゃんのお嫁さんになってやる。

覚えているわけ、ないだろう。
最近耳にした噂。年下の女はやりずらい。
定期を借りるために開けた財布からみつかったゴム。

言えない事ばっかりがたくさんたくさん、胸につかえて苦しい毎日。



思春期の二人、一つ屋根の下。


2005年10月27日(木) AM5:42

ヒル魔の愛読書。
りぼん(小)>マーガレット(中)>少コミ(高)

お年頃になったら、コーラスなんだろうか。
ヤングユー廃刊にショックがかく仕切れないやまだです。
高校になって、そのハードエロな内容に頬を染めながらも教室で回し読みして欲しい。

応援の時はセーラー服で、へそが見える事も忘れて両手を上にがんがん上げてほしい。
バカ兄をキックで起こして、布団をはいで、その足の真ん中でにょきっと
おはようするjrに真っ赤に頬を染めればいいんだ。
学校に行く時、途中までいつも自転車二人のり。

ぺちゃパイは自覚しているけれど、でも、それでも、昔みたいに後ろから抱きつく事は
出来なくなった。
昔は何も気にしなかったのに、何もかも意識してしまう。


もちろん、脱衣所の扉をがらりとあけて「きゃあ!」としゃがみ込んでしまう
そんなべたべた展開は大アリだ。

兄の勉強の面倒を見る妹。
そんな妹のためにプレゼントがしたいけれど何を送ればいいのかわからなくて
女物の雑貨コーナーで小一時間悩む武蔵。をストーキングしているヒル魔。


血のつながりに悩む、二人。
まあいざとなったらやっちまえ。
後ろめたさは恋愛のスパイスだ。

どうせならどろどろさせたくなるやまだの悪い癖でしょうか。
近親てタブーだとは思うけれどどてももやもやしてしまいました。

妹の男友達をチェックするように上から下まで不審そうに眺める兄。
すごく面白く無さそうな武蔵を見たいがためだけに、引っ張り回された被害者達。
ルイ、十、進、ラバ、高、水。(かわいそう……)
でも筧さんと水町のセーラー服姿もいいな……。学校の先輩ってのはどうかな。

ヒル魔はもてるのになんであのバカ兄貴が良いんだ?


とか恋愛相談。
冷静で的確に判断してくれる筧先輩と、気にスンナ!いざとなったらあたってくだけろ!って水町先輩。
学校は女子高で、親兄弟でも普段は入れない、生徒を送り迎えにするのだって
学校に許可制の古い伝統がある、格式の高い名門学校だったりするといい。

猫かぶりがすごく上手だったら素敵だ。

AM5:58



好きだろうと思ってと言って武蔵が買ってきてくれたお菓子。
甘いものは好きじゃないけれど、にこにこ差し出す顔に嫌いと言えなくて
顔をしかめながら食べるヒル魔。

二人の歩み寄りはとてもうまくいかないけれど、それでも何とか受け止めて
近寄ろうとするぎこちなさって思春期だと思う。

修学旅行で兄が長期不在の家の広さを実感しちゃえ。
勝手にお部屋に入っちゃえ。
兄のベットで眠ってしまえ。
ティッシュ山盛りのゴミ箱に赤面しろ。
枕の下のエロ本をみつけてしまえ。

そして武蔵はもっと上手に隠しなさい。

AM6:06


告白されて断る理由もみつからなくてつき合うようになった女とデート。
武蔵のなんとなく煮え切らない態度に気がついて問いつめるヒル魔。
目を見て話しろと怒られるけれど後ろめたくてどうにも前の日はそわそわする。
乗り気じゃなくて、当日の朝もドタキャンが許されるようなトラブルを
ヒル魔が起こしてくれないかなあと思う他力本願ダメ兄貴に萌えました。

AM6:10
2005年10月27日(木)


[セーラー好きかい]

朝のいつもの登下校。
片側に女の子座りしたヒルが、兄の背中に頭だけごっつんこさせて
腰に手を回して、胸だけはくっつけない。

その微妙に空いた背中に、片手で秘密のメッセージ。

今、何かしたかー?

前ばっかり見てる武蔵はむしろ何も気が付かないかもしれないけれど、
絶対手許を見られるコトはないから。
赤らめた顔を見られる心配もないから。

思いっきり恥ずかしいメッセージを書いてみる。

巨チンバカ



そんなネタもあったりする。
寝坊した武蔵は口にパンくわえたままくすぐったいなーと思ってれば
良いと思います。
 
2005年10月27日(木) pm4:52




[漂流物漂着希望地点]


あのね。
昔ヒル魔が小さかった頃、夜更かしがとても多くてね。
お兄ちゃんがそれを叱ったの。

「あんまり夜更かししてると、耳が尖って牙がはえるんだぞ!」

「……嘘だ……。(つん、とそっぽを向く)」

「ほんとだぞ。神様が悪い子にお仕置きするんだぞ」

「嘘、だ!(眠いあまりちょっとぐずってる)」

「悪い子にはしっぽ生えるんだぞ!」



「神様はちゃんと見てるんだぞ!!」




神様グッジョブ!

友人がこのやまだトークを信じてくれたかどうか。
そんな事はどうでもいい。要は、信じる心です。
可愛いよなあ。お兄ちゃんと一緒にテレビ見たくて
眠いのに隣でうつらうつらしてるヒル魔。
一人でお部屋に戻るの嫌なの。

もちろん二段ベットで二人のお部屋は一緒なんですよ。
お兄ちゃんが誰かなんて。そんなやぼな事は聞かないで下さい。

皆さんの御想像にお任せしますよ。

2005年10月30日(日) PM9:54

二段ベットの上にどっちが眠るのかもめた末に妹がじゃんけんで上段ゲット。
にこにこと階段を昇るのが嬉しい理由の半分は、上からお兄ちゃんの
寝顔を見下ろすためです。
夜中にトイレに行って。階段を昇るのが面倒臭い時に下のベットに
潜り込むのが好きだからです。
夏はどこで寝ても熱いから、二人は床のフローリングの上で仲良くすやすや。
冬は寒いからお兄ちゃんの太ももの間につま先をつっこみます。

2005年10月30日(日) PM10:08



[ハロウィン子供編]


さて、今夜はホーリーナイト。
聖なる素敵夜にラブリーチャーミーな二人がどんな風に素敵イベントを
過ごすのか語りたい事は山の様ですがとりあえず後程。

耽美モンスターネタなどは今週末にまとめて語る事になりそうだなあ……。
まあ、いいじゃん!ムサヒルなんて毎晩が聖なる宴。
あんあんラブラブ言ってる二人は毎日が記念日!

はじめて手をつなぐ、初めて下の名前を呼ぶ、
はじめてのちゅう、はじめてのラブ、はじめての騎乗位、

さて今晩は、ここんところ萌え萌えしている妹とお兄ちゃんでハロウィン!!

二人でうきうき楽しい仮装!
ちびっこ魔女とカボチャのおばけが仲良くランタン持って戸口をノック。

trick or treat!
犯してくれなきゃいたずらするぞ。
間違えました、ごめんなさい。

もらったお菓子で仮装の内側をぱんぱんに膨らませた妹が満面の笑顔で駆け込んだ先は
顔なじみの米軍基地。小さなアイドルはハグされてキスされてそりゃもう御満悦。
見守るお兄ちゃんはもう、ハラハラドキドキ。
最後には大きな黒人さんのすねを蹴飛ばして妹を取りかえします。

俺の妹に触るな!

もちろん、そんなお兄ちゃん込みで可愛らしい訳ですから。
もみくちゃにされるわ抱き上げられるわ、ぐっちゃぐちゃに愛される中で。

逃げ込んだ先はテーブルクロスの中。
色とりどりの料理と装飾とクラッカーとたくさんの大人達のどれもが届かない所。
薄い暗がりの中で、目を見合わせて笑いそうになる口元を押さえる。

どこだ、どこだと探す大人達の足下を
笑いを堪えて見守るお兄ちゃんの頬に、柔らかな感触。

初めはほっぺた。
そして、ちょん、ちょん、と唇に触れる。柔らかな感触。

妹からお兄ちゃんにキスを。
お兄ちゃんから、妹にお返しのキスを。

テーブルクロスから出た二人はお互い顔が真っ赤だけれど。
気がつかないふり。何もなかったふり。
だけど、目が会うとちょっと気まずい。ちょっと恥ずかしい。
ちょっと照れくさい。

とっても、嬉しい。

異文化万歳!祭りの空気に、ちょっと積極的な二人に万歳!

すっかり疲れてお兄ちゃんの背中で眠る妹との帰り道。
ポケットのクッキーはバラバラ。握りしめたキャンディーはべたべた。
お兄ちゃんの背中はそんな物で大変な事になっているだろうけれど。

夜風が冷たい夜のお祭り。
お菓子の味は忘れてしまっても、きっとこの甘さはずっと残る。

甘い甘い夜の思いで。


ハロウィン子供編。
2005年10月31日(月) PM9:11

















3年の年の差にするか4年にするかどっちつかずです。
同じ学校に1年だけ一緒になるか、小学校を最後に
同じ学校に通えない年令差に悲しくなるのか。

ヒル魔は武蔵と同じ学校でも学校とか学年が重ならなくても
ヒル魔は女子高に連れて行かれるのかなあ。
細かく決めて無いわりにはやたら設定が大量にありますね、これ。

最初はヒル魔にセーラー服を着せたいだけだったんです。